この記事では、株価指数・失業率・企業信頼感指数・消費者信頼感指数推移について記述致します。
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南アフリカJSEの株価指数推移になります。
やはり株価指数は、その国の経済を良く反映しているのがわかります。
1999年の黒人経済力増強政策、2002年からのジンバブエ情勢の悪影響などを若干反映しているのがわかります。
2004年以降の上昇は新興国に共通して見られる好景気でもあります。商品価格の上昇、ZARの上昇、ワールドカップの開催など良い流れが相次ぎました。
2011年には、かつての高値水準に到達し、そのまま高値を維持する流れと成っているのがわかります。
今後は経常収支が黒字化、商品価格の推移に注目が集まりそうです。
2000年からの失業率推移です。
2002年前後にはジンバブエからの移民が増加し、失業率が30%を超えました。これにより犯罪が多発しています。
直近で景気が良いと言っても22%ほどで、非常に非常に高い推移となっています。
こうした環境の悪さは南アフリカ経済の重しとなっており、今後の展開にも暗い影を落とす主要な要因となっています。
やはり、まだまだ経済としては未熟な状態が続いていると言えます。
南アフリカ企業信頼感指数の推移です。
値は0-100で表現されます。景況判断の基準は50です。
ピークは1981年、1988年、1995年、2007年となります。
1981年の推移は調べましたが裏付けはわかりません。
1988年はアパルトヘイト撤廃。1995年からはネルソン・マンデラ大統領の元、南アフリカの運営がなされるようになります。2002年以降は商品価格高騰によります。
1982年から2011年の消費者信頼感指数の推移です。
1985年にはアパルトヘイト直前の政治不安の高まりを見せ、1994年にはネルソン・マンデラによる変革、2000年から2004年はジンバブエの影響、その後の景況回復…と言った形となっています。
ただ、依然として人種格差は大きいままとなっており、所得格差を表すジニ係数は65と、世界最高値に近い状態となっています。
他にも人種ごとの収入格差は以下のようになります。
Year | White | Coloured | Asian | Black |
---|---|---|---|---|
1917 | 100 | 22.0 | 22.1 | 9.1 |
1924 | 100 | 20.0 | 19.4 | 7.9 |
1936 | 100 | 15.6 | 23.1 | 7.6 |
1946 | 100 | 16.3 | 23.0 | 8.9 |
1956 | 100 | 16.9 | 21.9 | 8.6 |
1960 | 100 | 15.9 | 17.1 | 8.1 |
1970 | 100 | 17.3 | 20.2 | 6.8 |
1975 | 100 | 19.4 | 25.4 | 8.6 |
1980 | 100 | 19.1 | 25.5 | 8.5 |
1987 | 100 | 20.9 | 30.2 | 8.5 |
1993 | 100 | 19.3 | 42.0 | 10.9 |
1995 | 100 | 20.0 | 48.4 | 13.5 |
2000 | 100 | 23.0 | 41.0 | 15.9 |
2008 | 100 | 22.0 | 60.0 | 13.0 |
やはり、黒人と有色人種の所得が非常に低い状態が続いているのがわかります。
慢性的な黒人の問題は、黒人間でも部族差別が強い上、犯罪の多さやエイズの高さが足を引っ張っていると言えます。
今後は教育体制をしっかりと構築する必要があると思いますが、現時点ではなかなか厳しいようです。
南アフリカの大きな課題は、鉱工業に依存しない体制を構築できるかにあると言えます。今後の展開は、製造業などが活性化できるかにかかっていると言えるでしょう。
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