どうも最近では中国のバブル崩壊が懸念されつつあるので、大局的な指標の一つとして貿易収支の動向を確認してみます。
まずは、2009年から2011年の貿易収支。
パッと見た印象としては3月4月あたりに落ち込みがみられる傾向でしょう。
これは2月の春節によるものかと思います。
他には特筆すべき傾向は余り見られません。
こちらは2000年から2011年の貿易収支。
大体2004年から2008年にかけて急激に黒字幅が増加しているのがわかります。
2009年ころに長期的なピークを形成した後、その後は上下の振幅が激しいままとなっています。ピークを再び超える勢いはありません。
こうしてみると、中期的には中国の経済がピークを超えた様に見えます。
こちらは1987年から2011年の中国貿易収支です。
冷戦の終結時と天安門事件に揺れた89年頃は、近年にも見られないほどの赤字幅を出しているのがわかります。
…これは筆者の勝手な推測ですので聞き流してくださって結構な内容を記述してみると…、ソビエトの崩壊と同時にソビエト国債は事実上のデフォルトとなりました。
こうしたソビエトの資産消滅による影響が、1989年中国貿易収支の大幅な赤字となって織り込まれたのかもしれません。
その後の90年から2004年までは落ち着いた推移を見せているようです。
それにしても中国の黒字幅はすごいことになっていますね。
貿易収支ランキングは以下のようになります。
順位 国旗 国名 10億 USドル 地域 種別 前年対比
1位 中国 306.20 アジア 国 -
2位 日本 194.75 アジア 国 +1位
3位 ドイツ 176.08 ヨーロッパ 国 -1位
4位 スイス 74.55 ヨーロッパ 国 -
5位 ロシア 71.48 ヨーロッパ 国 +1位
6位 オランダ 55.83 ヨーロッパ 国 +2位
7位 ノルウェー 53.28 ヨーロッパ 国 -2位
8位 シンガポール 49.45 アジア 国 +1位
9位 クウェート 41.71 中東 国 +4位
10位 台湾 40.62 アジア 地域 -3位
中略
170位 南アフリカ -10.12 アフリカ 国 -
171位 ポーランド -15.40 ヨーロッパ 国 -2位
172位 ポルトガル -22.64 ヨーロッパ 国 +2位
173位 オーストラリア -31.72 オセアニア 国 +6位
174位 ギリシャ -31.91 ヨーロッパ 国 +2位
175位 ブラジル -47.52 中南米 国 -2位
176位 カナダ -48.51 北米 国 +2位
177位 トルコ -48.56 中東 国 -6位
178位 インド -48.98 アジア 国 -3位
179位 フランス -53.05 ヨーロッパ 国 +2位
180位 イギリス -56.02 ヨーロッパ 国 -3位
181位 スペイン -63.26 ヨーロッパ 国 +1位
182位 イタリア -71.99 ヨーロッパ 国 -2位
183位 アメリカ -470.24 北米 国 -
今後の世界経済で重要となるのは、こうした貿易収支のギャップ解消となりそうです。
ひとつには為替に対する圧力で解決することができそうですが、自由貿易協定などの締結によって更なる進展が期待されるかもしれません。
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