単純な統計ですが、それだけに他の統計と合わせてみることで中国の傾向がわかる内容となっています。
直近の推移は3月に数値が急降下している以外、基本的に右肩上がりの推移を見せているのがわかります。
これは2月の春節入りのためでしょう。
こちらが1990年から2011年の長期的な輸出額推移となります。
基本的に右肩上がりですが、リーマン・ショック後に一度激しい落ち込みを見せているのがわかります。
その後、興味深いことに2008年以上の上昇を見せているのがわかります。
経常収支、貿易収支を確認してみると…
貿易収支は2009年にピークとなりその後、上値を更新していません。
経常収支も2009年がピークとなっているのがわかります。
つまりこれは2009年以降の為替変動によって、輸出による利益が落ち始めたことを表しています。
米ドル/人民元レートを見てみましょう。
このグラフの特徴は、基本的に右肩上がりで、2008年から2010年にかけて上昇が綺麗に止まっていることが挙げられます。
つまり2009年の経常収支、貿易収支のピーク形成は不自然な為替レートによって支えられたところが大きいと言えます。
その後の落ち込みは、為替レートが中国経済に与える影響が無視できない水準に入ったためでしょう。今までのように適当に右から左へものを流しているだけでは儲けが出なくなりつつあることがわかります。
これはバブル崩壊のプロセスの一つと言えます。
上海総合株価指数のような主要な指標は既にバブル崩壊を起こしています。いよいよ次は不動産市況の崩壊でしょう。
やはり、様々なところから見ても中国の経済は一時代を超えたことがわかります。
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