この記事では人口、GDPの推移について記述致します。
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南アフリカ共和国の人口推移です。
1960年から2011年にかけて人口は安定的に増加しているのがわかります。
2011年には5,000万人の大台に乗りました。
エイズの罹患率が高く、平均寿命が40歳代と低い点に懸念があります。確かに高齢化の心配はないかもしれませんが、平均寿命は最低でも60歳代にならないと教育による経済的な発展効果も失われやすい傾向となります。そのため、低レベルな労働しかこなすことができない環境にあります。
また、犯罪の多さも目を引きます。殺人に限っても未遂を含め111.30件/10万人と日本の約110倍となっており、非常に高い犯罪率であることがわかります。
人口の規模については懸念はありません。問題は、その中身です。あまりにも質の低い労働者である可能性が高く、人的な懸念から産業が発展しにくい傾向にあると言えます。
長期的なGDPの推移になります。
ところどころ歪んでおり、人口の増加とはかなり異なる傾向が見て取れます。
では、ポイントを2つ。
1980年代後半から1990年代前半は、アパルトヘイト撤廃に向けた内政の変革とナミビア独立など紆余曲折を経ています。
2000年代以降の落ち込みは南アフリカだけの問題ではなく、ジンバブエで生じた「ファスト・トラック」の影響が大きくなります。国外からの難民同然の人々が押し寄せた結果、環境が急激に悪化しました。
直近では急激な伸びが見られますが、2004年以降の商品価格上昇に伴った伸びとなっています。
人口の伸びに対して、GDPが滑らかに追いついていないのは、南アフリカの外部環境や内政が非常に悪い状態が続いていたためでもあります。ただ、アパルトヘイト撤廃を経て、洗練され始めたことも確かでしょう。
問題は…
・高い罹患率を誇るエイズ問題
・高い犯罪率
・高い所得格差
・高い失業率
…こうした問題が気になるところです。
このような問題がある限りは、本格的な経済発展を望むことができないでしょう。
ただ、金やレアメタルの主要な産地であるため、商品価格が高いうちは強い経済を期待できそうです。
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