これが普段ならあまり重要視しないのですが、震災後でもあるため分析を行っておきます。
マネタリーベース | マネタリーベース (季節調整済 前期(月)比年率) | |||||
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日本銀行券 発行高 | 貨幣流通高 | 日銀当座預金 | ||||
準備預金 | ||||||
2009年 2010年 | 5.8 4.8 | 0.5 0.9 | -0.2 -0.5 | 58.2 29.7 | 51.3 27.0 | - - |
2009年10-12月 2010年 1- 3月 4- 6月 7- 9月 10-12月 2011年 1- 3月 | 4.4 3.1 3.4 5.8 7.0 9.3 | -0.2 0.1 0.7 1.1 1.8 2.7 | -0.4 -0.7 -0.4 -0.4 -0.4 -0.1 | 47.1 22.7 19.6 36.9 40.3 45.4 | 42.9 20.8 16.2 34.4 37.3 41.4 | 3.0 5.4 6.4 8.7 7.9 14.2 |
2010年3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2011年1月 2月 3月 4月 | 2.1 2.9 3.7 3.6 6.1 5.4 5.8 6.4 7.6 7.0 5.5 5.6 16.9 23.9 | 0.4 0.9 0.6 0.7 1.0 1.2 1.0 1.5 1.8 2.0 2.0 2.4 3.7 3.7 | -0.6 -0.5 -0.4 -0.3 -0.4 -0.3 -0.4 -0.5 -0.4 -0.4 -0.2 -0.1 0.0 0.1 | 13.0 14.6 22.9 21.7 39.8 32.7 38.4 38.0 47.3 36.6 24.5 23.3 88.7 123.4 | 11.1 14.7 18.6 15.3 38.3 29.6 35.5 37.0 44.4 31.4 19.9 19.7 86.1 109.3 | 2.4 11.3 9.4 4.8 16.0 3.4 5.5 9.5 10.6 7.2 -9.9 -2.1 255.2 119.5 |
2011年3月 4月 | 1,127,432 1,218,934 | 796,912 799,807 | 45,022 45,124 | 285,498 374,003 | 243,558 310,635 | 1,121,475 1,197,402 |
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…またテンプレートの変更をしなければならないようです。今度は左カラムに変更します。
重視していきただきたいのは、当然3月、4月になります。震災後のマネタリーベースの前年同月比で3月が255.2%増、119.5%増となっており、急激な伸びが発生しています。
この数字だけでは何が起きたかわからないので、長期的な推移を見る必要があります。
では、長期的なマネタリーベースの推移をグラフ化してみます。
こちらの図を見るとわかりますが、同レベルにマネタリーベースが増加している時期があります。
この時期には日銀は量的金融緩和策を実行しており、マネタリーベースを増やし無担保コール翌日物のレートをほぼゼロに落としました。いわゆるゼロ金利政策です。
今回、震災を機に日銀はマネタリーベースを2ヶ月でほぼ同水準に引き上げています。
要するに日銀は再び量的金融緩和策を始めた可能性があることを表しています。これは長期間行われるものなのか今の時点ではわからないため、何とも言えない状況にあります。
量的金融緩和を前回行った時期は日本としても悲惨な時期に当たりますが、今回は更に消耗した上で震災に見舞われています。ゼロ金利だけでは日本の経済を立ておなすのは困難かもしれません。
大体同時期のドル円相場です。
これを見ると、直後には円安となりますが、その後円高へ向い、最終的に同水準に落ち着いていることがわかります。
マネタリーベースの急激な上昇を見たときには円安の主要な要因に見えるのですが、特に日本では初めから金利がかなり低い状況にあります。それだけ下げる余地がないため、市場に与えるインパクトはあまり強くないかもしれません。
ただ、急激な円高の進行を抑えている可能性もあるため、軽視できない指標であることは確かでしょう。
今後もマネタリーベースの推移には注意が必要と言えます。
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