確認する指標は、人口、GDP、失業率、国債利回り、政策金利、インフレレート、株価指数、輸出入量、経常収支、貿易収支、企業信頼感指数、消費者信頼感指数になります。
目次
インド経済の超長期的な指標をチャートで確認してみる2
インド経済の超長期的な指標をチャートで確認してみる3
まずは人口の推移から。
2000年から2010年にかけてはなめらかな上昇幅となっていますが、2011年にジャンプしています。
残念ながら、データ元に若干のズレが生じたようです。申し訳ありません。
他のデータからは、このように滑らかな線を描いていることがわかります。
こちらも2011年のみがジャンプしていますが、データズレになります。
インドでは人口の異常な増加に経済的な懸念が生じています。
参考:2026年にはインドが中国を抜いて人口世界一の超大国になる見通し
そのため、高齢化への懸念がつきまといます。
2001年のデータですので、現在のピークは20-24歳となります。
つまり、高齢化の波は少なくとも35年は先と言えるでしょう。
ということは、当分高齢化の心配はありません。
実態が強い経済は今後次第で素晴らしい成長を遂げる可能性があると言えます。
人口の面から見ると今後に期待できる国と言えるでしょう。
こちらはGDP推移。2007年2008年が欠落しています。
近年急激な成長を遂げていることがわかります。
人口の増加よりもカーブがきつい傾向にあります。
BRICs+日本と比較してみます。
こうしてみると、中国、インドは成長傾向、ブラジル、ロシアは若干調整しているのがわかります。
南アフリカは、まだまだこれからの国家でしょう。
インドはやはりこれからも成長が継続的に期待できそうです。
インドの失業率推移になります。
あまり正確なデータは手に入れられませんでした。
失業率は調査方法が国によって微妙に異なるため、一概にインド労働市場を正確に反映しているかはわかりません。
ただ、このグラフからわかるのは1995年のボトム時でも6%となっており、高い失業率が続いているのがわかります。
直近での失業率は9.4%と超不景気のアメリカと変わりません。
こうした背景からは、発展途上国特有の問題が伺えます。
人口とGDPのチャートからもわかるように、どうも人口の増加に産業の成長が十分追いついていない傾向が見て取れます。これはインドの産業が一次産業がしっかりしている割に、二次産業、三次産業が十分に成長していないことを表します。
つまり、インドの産業は、これから急激に成長する余地を持っている…とも言えますが、どうも労働者の意識が低いとの話も存在しています。
最終的には、製造業に向いている民族であるかが問われそうです。
インド人労働者自体は、昔から質の高い労働者として世界的に知られています。これが確かなら、十分な教育さえあれば質の高い製造業を実現することも可能かもしれません。
インド10年物国債利回りの推移です。
2004年に一時5%台を付けている以外では、超高金利となっているのがわかります。
確かに食糧自給率が100%を越えているので、安定感が高いとは言えますが、この金利はインド経済にとってかなりの悪影響と言えます。
こちらがインド政策金利の推移となります。国債利回りの推移と大体連動しています。
ただ、2009年頃の推移には国債利回りとの連動が見られません。
このあたりはちょうど商品価格が乱高下した時期ですので、政策金利の変動が、そうした外部環境の素早い変動に追いつけなかった可能性があります。
全体を通しても、安定的に成長していることがわかります。
また、中国のように高齢化が、すぐそこに迫っているわけでもありません。
産業が弱い傾向が見られますが、日本の企業にとっては大きなチャンスがあると言えるでしょう。
まだまだインドへ進出している企業は少ないようですが、これからはかつての中国のように急激な発展も期待できそうです。
次のページではインフレレートから残りの指標を見ていきます。
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インド経済の超長期的な指標をチャートで確認してみる2
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