強い懸念の一つであるハイパーインフレについて記述しておきます。
自国通貨政府供給政策 貨幣供給を政府に行い、実質的にマイナス金利を自由に生み出す手法についてにて、新しい内容を記述しております。
通常言われるマイナス金利とは異なりますので、まず、新マイナス金利1 新しいマイナス金利について から読まないと意味がわからないかと思います。予めそちらから順番にご参照ください。
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通常、貨幣政策を誤らなければハイパーインフレには至りません。
最もハイパーインフレが警戒されるのは、敗戦した国家になります。
これは敗戦によって国家の資産が毀損している上、多くの場合、戦勝国が敗戦国の資産を奪い取るため、直前まで流通している紙幣価値は急激に毀損することになります。
このページでは敗戦時のハイパーインフレは考慮に入れません。この対策は次のページで記述したいと思います。
ここでは、ハイパーインフレの大雑把な説明と望ましいインフレーションレートについて記述しておきます。
・ハイパーインフレの想定
仮に7%のインフレが続いた場合、100年で81094%ものインフレが進みます。
この場合、2000年を基点とすると1¢が2100年には8$10¢に劣化することを表します。
2104年目には10$62¢に劣化します。
通常、このような場合、物価がよほど低下していない限りは、貨幣の劣化を表すことになります。
ただし、104年もの時間をかけているため、最終的に問題化することは少ないでしょう。
より大きな懸念は、物価の急激な上昇と自然災害や戦争などの要因による国家資産の急激な毀損にあります。
仮に複合的な要因により1年間で1¢が10$62¢まで急激に劣化した場合などはハイパーインフレとなります。(ケーガンの定義では月率50%以上がハイパーインフレとされます。)
このような場合は、速やかにデノミネーションを行い、無駄な貨幣流通量を減らすことが望ましいでしょう。仮に国債がデフォルトしている場合は、資源や商品を他国に売り一時的に他国の貨幣を利用させてもらうように交渉するなどの手法が考えられます。また単純に国債を発行して新貨幣の流通量を慎重に操作することが望ましいでしょう。基本的にハイパーインフレが生じるような時は貨幣流通量を減じているGDPや国債に連動した形で減らすことが望ましいです。
これだけのお金をわざわざ数えるのは経済ストレスが増すだけでしょう。
仮におサイフケータイなどの電子マネーであっても、数字が少ないほうが誤認も少なく済みます。
さて、デノミネーションについての記述は次のページで行うとして、ここではハイパーインフレにならないインフレ率を挙げておきます。
・望ましいインフレーションレート
私が挙げる望ましいインフレーションレートは年率3%~7%です。
インフレが低すぎる場合はマイナス金利を行い、インフレが高すぎる場合は政策金利を上昇させます。
通常はこれだけで多くの対策が取れる可能性があります。
しかし、あらゆる科学技術が限界を迎えていたり人口が増えすぎている場合、労働者が意欲を極端に失っている可能性…もしくは筆者の想定できない何らかの要因によって金利操作が功を奏さない可能性があります。特に経済構成要素そのものが大きく変動したときには注意が必要となります。
このような不足の事態にあたっては一度量的金融緩和政策を取り、マイナス金利を行わない状態で時間を稼ぎ、各種の指標推移を注意深く解析する必要があります。
基本的には年率3%から7%を維持することが望ましいでしょう。
自国通貨政府供給政策 貨幣供給を政府に行い、実質的にマイナス金利を自由に生み出す手法についてにて、新しい内容を記述しております。
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