この記事では、企業信頼感指数、消費者信頼感指数を記述していきます。
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1948年から1980年のアメリカ企業信頼感指数の推移です。
1949年、第二次世界大戦後の生産調整によって、一時的な落ち込みを見せますが、その後1950年から朝鮮戦争に入り、景況は改善。
1953年には落ち込みを見せ、1950年特有の好景気基調から、景況は改善。
しかし、1958年に一度ボトムを形成する。冷戦拡大の影響などが大きい。
その後も高い水準を維持する。1965年からベトナム戦争に突入。1967年には調整入りする。
1975年にはベトナム戦争終結による、大幅なマインドの変化を迎える。
1980年には第二次オイルショックなどからネガティブな影響を受ける。
1980年から2011年の企業信頼感指数推移です。
1985年のプラザ合意には景況が改善し、高い状態が続く。
80年代、90年代、2000年代には高い推移が続く。
91年前後に見られる一時的な変動は湾岸戦争の影響が考えられる。
2000年の落ち込みは9/11とITバブル崩壊の影響が考えられる。
その後2009年に大きな落ち込みを生む。これはリーマンショックによる。
1948年から2011年の推移になります。
企業信頼感指数の推移を見るのはなかなか難しいものです。
少々の上下はよくあることなので、あまり愚直に見る必要はないかと思いますが、スパイクを形成したときには警戒が必要です。
1967年から1980年の消費者信頼感指数推移です。
1970年に入ると、ベトナム戦争の厭戦ムードの高まりから指数は低下。
1971年にはニクソン・ショックから、インフレの高まりが生じる。
1975年にはベトナム戦争終結と第一次オイルショックのインフレによって消費者心理が大幅に悪化する。
その後、不景気が続き、1980年へ向けて第二次オイルショックによるインフレの高まりから再び消費者心理は悪化した。
1980年から2011年の消費者信頼感指数推移です。
1985年のプラザ合意後、徐々に景況は改善に向かうが、1991年から湾岸戦争により再び悪化。
その後、ITバブル形成に向けて再び景況が改善するも、バブル崩壊後は長期間に渡る調整を経てリーマンショックへ向けた下落を続けている。
1967年から2011年の消費者信頼感指数。
こうしてみると消費者信頼感指数は上手く景況を反映しているのがわかります。
ただし、上下の振れ幅が確実に今後の景況を映し出すわけではありません。
興味深い点は2004年から2007年の推移でしょう。
同時期の株価指数はITバブル時の水準を超えていますが、この時期の2007年株価指数水準は更に上を行っています。消費者信頼感指数は逆に減少傾向です。
一つには消費者不在の景況を形成しつつあった可能性を示していると言えます。
・総評
アメリカは安定的に経済を拡大し続けましたが、直近のリーマンショック後には大きく経済が下ブレしました。
他国において、GDPの落ち込み原因は、失政、悪習、戦争などなどの明確な理由が裏付けとして存在しているのが特徴です。
今回のアメリカの場合、リーマンショックとして裏付けられます。
同時期には多額の経常赤字が存在していました。新興国では対象的に多額の経常黒字を生んでいます。
多くの格安な輸入品によって内需を食い散らかした結果、アメリカの資産は大きく毀損し続けました。
この時点でアメリカは金融的な失敗により借金が莫大に膨れ上がります。内需が傷つき続ける中、アメリカの金融はサブプライムローンによって強引な形でローン作り出し、信用創造を行いますが、これが破綻し、限界に達していたバブルは崩壊しました。
ただ、これが下げ止まったのは当時の日本首相であった麻生太郎氏の存在が大きいのですが…ほとんどの日本人は知らないようですね。
今後の高い関心の一つには、人民元レートとアメリカ経常収支が挙げられるかと思います。
景気を良くしようにもアメリカは赤字ですから、良くすることは困難です。やはり人民元次第の展開と言わざるを得ない展開となりそうです。
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