この記事では、経常収支、貿易収支を記述致します。
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1960年から1980年の経常収支推移になります。
1971年ドルショックでは、それほど落ち込みを見せていません。
1973年のオイルショックでは、むしろ経常収支が大きくプラスになっています。
これは、1975年のベトナム撤退が良い作用をもたらした可能性もあります。
1978年、1979年には、日本で第二次オイルショックとして知られるように石油の需給関係が逼迫しています。
1980年から1995年の経常収支推移です。
1980年代後半にかけて大きく経常収支が悪化していますが、1987年から1991年にかけて大幅に改善しています。
これは主に日本との関係が悪化し、その後改善したことによります。
1980年から2008年のドル円チャートです。
1985年のプラザ合意以降、急激に円高が進行し、その後1995年には79円台をつけています。
主に対日貿易関係の改善による推移となります。
1992年以降は、日本以外との貿易収支悪化が進行します。
1995年から2011年の経常収支推移です。
2007年ころまで、急激な経常収支悪化が進行しているのがわかります。
これは主にBRICsを始めとする国家との貿易収支が悪化を続けたことと、商品価格の高騰によるところが大きくなります。
つまり、アメリカの景況は致命的なほど悪化し続けたことがわかります。
その後、リーマン・ショックをきっかけにFRBが量的金融緩和政策を実施、ドル安を生み出し、現在ではアメリカの経常収支が2003年レベルに改善した。
こちらが1960年から2011年の経常収支推移となります。
1995年以前と、それ以降では数字の桁が異なるほど、莫大な赤字を生み出したことがわかります。
1992年から2011年の貿易収支推移になります。
基本的に経常収支で見られた動きと同様の裏付けとなります。
ちょうど、相反する貿易収支となるのが、BRICsを始めとする新興国です。
つまり、新興国の急激な成長は主にアメリカによってもたらされた繁栄であることがわかります。
こうした急激な経常収支の悪化は、アメリカとBRICsを始めとする新興国通貨の極端な格差にあります。
以下は各国の平均給与になります。
国名 | 都市名 | 平均月収(額面) | 実質月収(手取り) |
日本 | 東京 | 314600円 | 240000円 |
アメリカ | ニューヨーク | 403500 | 280000 |
アメリカ | ロサンゼルス | 348400 | 270000 |
イギリス | ロンドン | 360800 | 270000 |
フランス | パリ | 277300 | 190000 |
ドイツ | フランクフルト | 353700 | 240000 |
イタリア | ローマ | 190200 | 140000 |
デンマーク | コペンハーゲン | 478200 | 270000 |
スイス | チューリッヒ | 465700 | 340000 |
ルクセンブルグ | ルクセンブルグ | 339500 | 280000 |
ハンガリー | ブダペスト | 80000 | 55000 |
ウクライナ | キエフ | 39100 | 35000 |
オーストラリア | シドニー | 302200 | 220000 |
ロシア | モスクワ | 80000 | 75000 |
ブラジル | リオデジャネイロ | 74600 | 60000 |
メキシコ | メキシコシティ | 44400 | 40000 |
UAE | ドバイ | 163500 | 160000 |
シンガポール | シンガポール | 129700 | 110000 |
タイ | バンコク | 32000 | 30000 |
韓国 | ソウル | 179500 | 140000 |
中国 | 香港 | 110200 | 95000 |
中国 | 北京 | 35500 | 30000 |
中国 | 上海 | 46200 | 40000 |
インド | ムンバイ | 28400 | 25000 |
給与に10倍近い差が生じています。
こうした通貨格差が急激な変動を生み出す素地となりました。
問題は新興国の急激な製造国化に対し、通貨が過小評価され続けた点にあります。
現在でも、新興国各国は通貨安を続けており、赤字が改善しない状況にあります。
また、他の問題はアメリカに蓄積した莫大な死に金による通貨高と富の蓄積が全くない新興国の通貨安にあると言えるでしょう。
これを手っ取り早く解決するには、アメリカの死に金を新興国投資に回すのが良いように思われますが、こうした投資には多くのリスクや手間があり、積極化していません。
そもそも共産主義の国家や、戦争が終わっていない国などに積極的な投資を行うことは困難です。これはリスクが高すぎます。
ただ、流れの一つとして、世界経済はハイリスクな新興国投資促進を求めているのかもしれません。
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