インフレーションレート、政策金利、10年物国債利回りを記述致します。
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1989年から2011年のインフレーションレート推移です。
90年代前半には非常に高いインフレに見舞われているのがわかります。
イギリスの経常収支は1960年代から北海油田の採掘が始まり1980年代には純原油輸出国であったことから原油価格高騰時は黒字であったが、基本的に赤字基調となりつつあった。
そのなかで、EC(欧州共同体)では域内通貨の統合に向けて域内通貨間の為替レートを事実上固定するEMS(欧州通貨制度)とERM(欧州為替相場メカニズム)を進めていた。
1990年10月に東西ドイツが統一されて以来、旧西ドイツ政府による旧東ドイツへの投資が増加し、欧州の金利は高目に推移していた。高めの金利は欧州通貨の増価をもたらした。ERMによって欧州通貨と連動したポンドは次第に過大評価されていくことになり、持続可能性を喪失していった。
つまり、貨幣を€に向けた連動を始めた結果、実体経済を反映していなかったため、インフレが加速。1992年のポンド危機では、これに目を付けたジョージ・ソロスがポンドを売り込んだ。グラフを見れば分かる通り、実際にレートは歪んでいたことがわかる。
2000年前後をボトムとして穏やかな推移が続いている。
世界金融危機へ向けてレートが若干上昇しているが、これは商品価格上昇による影響が大きい。
1972年から2011年の政策金利推移です。
1973年と1978年のオイルショックによって急激なインフレ上昇が生じる。
その後、通貨統合に向けた動きを取るが、実勢レートを反映しなかったため、売り込まれてしまう。
その後は5%前後の推移が続くが、世界金融危機後では金融緩和によって低い金利を維持している。
1989年から2011年の10年物国債利回り推移。
インフレと同様に90年代前半は高い推移となりますが、ポンド危機後には利回りが低下している。
その後2000年へ向けて利回りは低下、その後は政策金利前後での動きが続いている。
イギリスは金融面での失敗からインフレが高い傾向が続いた。結果として政策金利を上昇せざるを得なくなり、国債利回りは上昇した。
直近では量的緩和策から金利は非常に低い状態が続いている。
今後のイギリスは、とにかく債務をどうするかはっきりと路線を定めないと危険かもしれません。
こうしたところは、ある意味日本と似たジレンマに陥っていると言えます。
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