これには明確な用途が存在するため、民間レベルでもある程度利用を続けなければ技術的な空白が生じ、別の危機が生じてしまう可能性があるためです。
原子力の用途にはいくつかのものが存在します。
原子力発電
これは従来から使用されているものです。しかし、軽視できるものではありません。こうした用途は、以下の将来的な用途の維持と拡大に伴い、技術的な基礎となる可能性があります。
宇宙でのより高出力な電力源として
(写真はアメリカの偵察衛星 KH-4Bのもの)
偵察衛星は太陽光パネルでは出力を十分に得られないため、より高出力な原子力発電を用いるものも存在します。
また、将来的により高度な宇宙飛行を行うのであれば原子力も当然視野に入る可能性も無視できません。(ただ、こうした想定はちょっと現実味がない話となります。)
軍事利用
原子力の本命は原子力空母と原子力潜水艦の2つが挙げられます。正直なところ、これ以上の用途は存在しません。
どちらも長所短所を持ち合わせています。
原子力潜水艦は核戦略を確立させるのに必須です。
原子力空母は空母打撃群のコアとなる存在です。
これは軍事力を維持、拡大させるのに非常に重要な存在であることを表しています。
要は軍事利用を踏まえると、原子力は必須の動力源となります。
現状、太陽光パネルで空母を動かすことは出来ないでしょう。
また、太陽光のない環境での運行が前提となる潜水艦では、原子力が非常に重要な選択肢です。
現在、再生可能エネルギーで国家の電力を賄うことは可能です。しかし、軍事利用を考えると原子力はある程度使わざるを得ない状況にあります。
ただ、小型で高出力、燃料の補給をほぼ考慮することのないエネルギー源が新たに開発されれば急激に移行が進む可能性があります。
つまり、仮に原子力利用を抑制したいのであれば、現在存在するエネルギー源以上のものを開発する必要があります。恐らくただ反対運動を繰り広げても、政治的な判断の元に原子力は延命させられることでしょう。
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