指標は、インフレーションレート、政策金利、10年物国債利回りについて記述致します。
関連記事
コロンビアの経済指標1 人口・GDP
コロンビアの経済指標3 経常収支・貿易収支
コロンビアの経済指標4 株価指数・失業率
コロンビアのインフレーションレート、1955年から1970年の推移です。
1953年から1959年にはキューバ革命なども発生した。同時期のコロンビアも内政的に非常に不安定な時期にあり、自由党系農民の蜂起が相次いだ。
1963年には北部地帯で2万人の農業労働者による農場占拠闘争。
コロンビアのゲリラ、あいついで米系企業を襲撃など、半内戦状態が続く。
1966年にはコロンビア革命軍(FARC)が創設される。
政治的な迷走は続きますが、産業は安定的に成長する状態が続きます。
1970年から1990年のインフレーションレート。
全体的に高いインフレが続きます。
1977年には大規模なストが発生。120万人が参加する。生活が困窮し、5割の値投げを要求した。
その後、一時的にインフレが収束するが、その後も高いインフレが続く。
次第にコカイン、マリファナなどの栽培が活性化。マフィア組織が活性化を始める。
1983年には経済破綻と対外債務が問題となる。
1989年には麻薬カルテル戦争が勃発。
いよいよ政治的な迷走が続きすぎたせいでマフィアやゲリラの活動が活性化し始めます。こうなるとほとんど無政府状態にも見えますが、実際そうした状況が長く続きます。
一方で、1989年の麻薬撲滅運動により麻薬組織は縮小を余儀なくされます。
1990年から2011年のインフレーションレートです。
1990年から1998年にかけて相変わらず不安定な情勢が続きます。
1998年に就任した保守党のアンドレス・パストラーナ大統領は、対米関係重視の政策をとります。これにより正規の貿易体制が整い始め、インフレが収束し始めます。
石炭、石油、コーヒーなどの主要な商品価格が上昇を始め、結果として経済的な成長が急速に進見ます。これによりインフレがより抑えられた推移が続きます。
1955年から2011年のインフレーションレート推移です。
1955年から1970年は内政の変動が激しい不安定な時代となり、1970年から1998年にかけてマフィアやゲリラの活動が本格化しています。
直近では商品価格の上昇による経済の安定が特徴と言えるでしょう。
コロンビア政策金利1998年から2011年の推移です。
1998年から対米関係重視の政策が始まり、一気に金利の引き下げが始まります。これはインフレ低下によります。
その後は、比較的低い状態が続いています。
特に2010年以降は5%を切る状態にあり、同国の情勢が安定期に入った可能性があることがわかります。
2010年から2011年のコロンビア10年物国債利回りです。
7%から9%と非常に高い利回りが続いています。景況は良いはずですが、今後も高い利回りが続くようなら、同国の経済にとって重石となる可能性が高いと言えます。
コロンビアは非常に内政の不安定な状態が1998年まで続いてきました。直近では経済的な豊かさも手伝って、安定的な推移が続いていますが、仮に商品価格が低下すれば再び迷走する可能性も無視できません。
特に国債利回りの高さは彼らの儲けを逃してしまう大きな損失へ繋がりそうです。
次の記事
コロンビアの経済指標3 経常収支・貿易収支
関連記事
コロンビアの経済指標1 人口・GDP
コロンビアの経済指標4 株価指数・失業率
0 件のコメント:
コメントを投稿
この度はコメントをいただき誠にありがとうございます。
必ずしもコメントにご返信できるかはわかりません。